49歳女 許せなかった父とのお別れで涙が出た

父のお葬式は身内と数えるほどの友人だけで静かに執り行いました。

家族葬と呼ばれているここ数年人気のお葬式でした。

こぢんまりとしたお葬式だったけどみんな父に会いに来たくて集まった人ばかりで余計な気を遣う必要がない良いお葬式でした。

父が亡くなるとき母の元にはいませんでした。

はっきり言うと愛人宅に父は長年住んでいてガンになってからの通院治療も家で最後の時を過ごすのも全て愛人宅でした。

母のところに最後くらいは帰ってくると思って待っていましたが、一人で歩ける状態の時何度か母のところにいた父ですが、泊まることはせず必ずその日のうちに愛人宅へと帰っていたのです。

ガンになってやせ衰えていく父を見ていて心配でした。

父は若い頃から内蔵系の病気にかかりやすく何度かガンを患い手術しています。

その後回復すると仕事を再開していた父ですが亡くなる3年くらい前からは仕事を辞めて療養していました。

その療養生活が愛人宅だったことから私たち家族は心にしこりを持っていたのです。

お葬式は母は父と離婚していなかったため私たち家族で執り行いましたが、母はなかなか涙を見せませんでした。

平気な顔をした家族を見て私も平気な顔をしていました。

しかし葬儀が進み父が寝ている棺桶に花を置いていると母が大きな声を上げて泣き出して・・・。

父は頑固一徹のような本当に怖い人で、子供時代はびくびくしながら暮らしていました。

母も父からの暴力を受け心にも体にも傷を負いました。

だから許せない気持ちがあったのに母が泣き崩れるのを見て私も涙をこらえることが出来ませんでした。

どんな人でも母にとっては夫だったのですね・・・。

そして私たち子供にとってまぎれもなく父親だった。

最後のお別れ・・・火葬場に向かう前、父との本当のお別れは悔しくて悲しくて情けなくて心がぐしゃぐしゃ。

こんなに泣けるはずがないと思ったけど、あのときあの場所で泣いておいて本当に良かったと今は思っています。